2018.12.11 01:45戻り橋大江山、酒呑童子の手下、茨木童子は夜毎、都人に化相して京の都は戻り橋あたりに出没して都民たちに災いをかける。源頼光に仕える四天王の一人、渡辺綱が主命を受けて征伐に向かう。茨木童子は老女に化相し通りかかった傘売りの善兵衛を取り喰らおうとする時、渡辺綱が現れる。しかし綱は茨木童子の妖術にかかり倒れてしまう。そこへ岩清水の神の威徳を持った坂田金時が加勢に現れ、綱の妖術を解く。分が悪くなった茨木は、虚空飛天の妖術を使い酒呑童子を呼び出し戦いを挑むも、岩清水の神の威徳を授かった綱に左の腕を切り落とされ、七日の間に必ず取り返すと言い残し酒呑童子と共に虚空飛天の妖術で飛び去ってしまう物語。亀山神楽団発足当初の演目であり、故:上西最高顧問にゆかりのある演目です。
2018.11.13 10:36茨木街の噂では、九条の羅城門に夜ともなれば鬼が出るという。綱は、鎧兜に身を固め、重代の太刀をはいて、従者も連れずに唯一騎、羅城門に向かった。羅城門に進み寄り、石段を上がると、たずさえてきた証拠の高札を取り出して段上に立て、しばらく様子を窺う。突然後ろより兜の錣をつかむ者がある。すわや鬼神推参なりと太刀を引抜き、兜の緒を引きちぎって石段をとび降りる。茨木童子は手に残った兜を投げ捨てて綱を睨んだ。その物凄さは たとえようがなく、両眼はランランとして日月のようであった。綱は少しも恐れず、太刀をふるって切りつける。 格闘が続き、やがて童子が組みつこうと両手を拡げて飛びかかる。綱は一瞬隙ありと太刀を横に払えば、童子の片手がどさりと切り落とされた。童子はすかさず脇築地...
2018.11.13 10:24安珍清姫平安中期、思いを寄せた美形で山伏の安珍に裏切られた真砂庄司の娘の清姫が、激怒のあまり蛇に変化し、道成寺の鐘に逃げ隠れた安珍を焼き殺してしまう物語です。『大日本国法華験記』や『今昔物語集』が原話と言われており、諸説ありますが、その内容を神楽団内で解釈・神楽化した演目です。約40年前程にOBさん達により創作された演目で当時は亀山神楽団の十八番演目として上演しており、長らく休演目となっていましたが、2019年に内容を再構成して演目を復活させました。
2018.11.13 10:23紅葉狩平維茂は、秋の山、奥山の深い戸隠山に紅葉を眺めながら鹿狩りを楽しんでいたが、奥山で道に迷い里に下りようとすると美女達の酒宴に出会い、巧言と怪しい色香にまどわされ、酒宴の席に引き入れられる。やがて主従は酒に酔い伏してしまう。美女達は鬼女の本能を表して、酔い伏した平維茂と清原成時を取り喰わんとする。その時日頃から信仰している八幡大菩薩が現れ、維茂達の命を救う。八幡大菩薩は、美女達は戸隠山の鬼女であることを告げ神剣を授ける。神剣を授かった平維茂と清原成時は激戦の末、見事鬼女を退治する物語。
2018.11.13 10:19滝夜叉姫天慶の乱で、藤原秀郷、平貞盛により、あえなき最後をとげた平将門の娘、五月姫が父の仇を討たんぞと貴船の社に願をかけ、その満願の日貴船の神より妖術をさずかり、名を滝夜叉姫と改め下総の国に帰り、多くの手下を従え、近郷を荒らしていた。このことが朝廷に聞こえ、勅命を受けた大宅中将光圀が下総の国に向かい、めでたく滝夜叉姫一党を成敗する物語。
2018.11.13 10:09葛城山/土蜘蛛大和の国、葛城山に住み着き天下を、かく乱させようと狙っている土蜘蛛の精魂が、頼光の侍女、胡蝶を取り喰らい、典薬の神の秘薬と偽り病気の源頼光に毒薬を盛って差し出し、ついに念願を果たしたとばかりに襲い掛かるが、逆に頼光に伝家の宝刀(膝丸の剣)で一太刀浴びせられ、正体も見破られて葛城山へと逃げ帰る。頼光は我が身を救った宝刀、膝丸の剣を「蜘蛛切丸」と改め、四天王の一人、渡辺綱に授け土蜘蛛征伐の為、葛城山へと向かわす。四天王は、土蜘蛛の妖術を蜘蛛切丸で切り払い、激戦の末土蜘蛛を退治するという物語。
2018.11.13 09:33羅生門羅生門は戻り橋辺りに夜な夜な現れ庶民を苦しめていた茨城童子は、渡辺綱の武勇により左の腕を切り取られた。都は一時、平安を取り戻した。しかし、酒呑童子は子分可愛さの念にひかされ、旅の老婆に姿を変え綱の乳母、白妙を取り食らい、白妙になりすまして左の腕を取り戻し渡辺綱へと襲いかかる。源頼光は四天王の一人、坂田金時を連れて加勢するも酒呑童子、茨城童子は、虚空飛天の妖術で大江山へと逃げ去る物語。
2018.11.13 09:20山姥都に仕える北面の武士、坂田時行の妻、八重桐は夫と死別して都を追われ、一子怪童丸と共に信州明野山に住み、世を呪い人を恨み山姥と化し盗賊に成り下がっていた。東国の兇賊討伐の勅命を受けた源頼光は家臣、渡辺綱と共に東国に向かう途中、明野山に差し掛かり日暮れもともない山姥の住処とも知らず一夜の宿を求める。 山姥、怪童丸は頼光の寝静まるのを待って切りかかるが、頼光、綱の武勇には、かなわず山姥は我が子を置いて立ち去ろうとするが去ることも出来ず我が身の上を明かし、一命に代えて怪童丸の助命を願う。頼光は母子の命を助け、怪童丸は名を坂田金時と改め、頼光の家臣となる物語。
2018.11.13 09:17悪狐伝インド・中国と世界をまたにかけ、世の民を惑わせ続けた金毛百面九尾の狐は、鳥羽院の時代に、とうとう日本に上陸してきた。この悪狐は玉藻前という女性に化けて宮中に入り込み、天皇の寵愛を一身に受けたが、陰陽師安部清明に正体を明かされて、下野の国、那須野ケ原まで逃げてきた。ふたたび玉藻前に化けた狐は、この地のお寺に宿を求める。珍斎和尚は快く迎え入れ、もてなしの味噌を擂り始めるのだが、正体をあらわした悪狐に食われてしまう。しかし、悪狐退治の命を受けた三浦之介、上総之介という弓の名手によって、悪狐もついに射止められてしまう物語。